平成26年度都立高校入試問題(作成:東京都教育委員会)第2問

都立の共通問題では最近毎年出題されているタイプの問題ですね。難易度は高くないですが、とっつきにくく感じる生徒もいるので基本例題を先に挙げてみます。
まず「いろいろな数の表し方」を復習しましょう。例えばkを整数とするとき
2の倍数(偶数)…2k
3の倍数…3k
奇数(偶数の隣の数)…2k+1や2k-1
連続する3つの整数…k,k+1,k+2やk-1,k,k+1
連続する3つの偶数…2k,2k+2,2k+4や2k-2,2k,2k+2
このような表し方をします。また「3の倍数」は3×整数で表せるので、3kはもちろん3の倍数ですが、6k=3×2kも3k+6=3(k+2)も3×整数なので3の倍数と言えます。形だけでなく本質を見抜いて下さいね。
さらに例題を出します。
「連続する3つの整数の和が57になるとき、その3つの整数を求めよ。」
(解法1)3つの整数のうち最も小さい数をkとおくと3つの数はk,k+1,k+2と表せるのでk+(k+1)+(k+2)=57より3k+3=57なのでk=18よって3つの数は18,19,20となる。
(解法2)3つの整数のうち中央の数をkとおくと3つの数はk-1,k,k+1と表せるので(k-1)+k+(k+1)=57より3k=57なのでk=19よって3つの数は18,19,20となる。
中央の数をkとした方が少しスマートに見えますね。このレベルの問題ではどちらでも大差ないですが、こういう工夫もあるということは覚えておきましょう。
では以上を踏まえた上で問1を見てみましょう。

3つの数のうち中央の数をkにしてみました。ここでkは中央の数なので一番上の段と一番下の段には来る事ができない(5以上12以下の数)という点に注意して下さい。あとは解答の通りです。「3kが4の倍数?3kは3の倍数だよね?」とか言わないで下さいね。これは縦に並んだ3つの数の和が3の倍数になることを「証明する」問題ではなく、4の倍数になる場合を「探す」問題です。
近年、国語力の低下により数学や英語の試験でも問題文の意図をしっかり読み取ることができない生徒が増えてきています。本を読む機会が減っているのも要因の一つだと思いますが、人と会話し、自分の考えを伝える機会も減ってきているのではないか、それも国語力低下の要因ではないかと思います。
ちょっと脱線しましたが、問題に戻ります。解答はいかにも解答っぽく書きましたが、この問題はもっと体当たりで解くこともできます。図1の中で「縦に3つ」数字を取る取り方は全部で8通りです。8通りくらいなら全部確かめても大した時間にはなりませんし、1,5,9のように奇数3つの和は必ず奇数になるので4の倍数にはなりえないと気付けば確かめるのは4通りです。4通りくらいならさっさと計算した方が速いかも知れませんね。
それでは次に問2です。

こちらが証明問題ですね。上に示した例題や問1の流れを見れば難しくないと思います。都の発表している解答例とは文字の置き方が違うので両方見ておくといいかも知れません。
<総評>教科書で言うと「式の利用(活用)、式による整数の性質の説明」という項目で、2年生と3年生で文字式の計算を学習した後に学校で習います。あまり目立たない単元ですが、大事なところです。しっかり解けるようにしたいですね。