平成24年度都立日比谷高等学校自校作成問題(都立日比谷高等学校作成)第2問

作図、証明を含む平面図形の問題ですね。
それでは問1から見ていきましょう。

まずは作図。日比谷の作図問題は例年それほど難しくないのですが、この年の作図はちょっと難しいですね。正答率も低かったのではないでしょうか。「角の二等分線」や「垂直二等分線」などは覚えていても「平行線の作図」は忘れているという生徒も多いかと思います。ですので、まず復習として平行線の書き方を載せておきました。
線分BCと点Aが与えられた上で平行四辺形ABCDとなるように点Dを作図せよ。という問題だったとします。①点Bに針を置き点Aまでの幅を取る。②その幅のまま針を点Cに置き換え円の一部を描く。③点Bに針を置き点Cまでの幅を取る。④その幅のまま針を点Aに置き換え円の一部を描く。この手順で描かれた交点が点Dとなります。
では、これを踏まえて問題を見ていきましょう。まずは左の解答例。中点連結定理が見抜ければ、「点Aと線分BCの距離」と「線分BCと線分DEの距離」が等しいということがわかると思います。なので、まずは線分BCについて点Aと対称な点を作図します。点Cに針を置き点Aまでの幅で描いた円と、点Bに針を置き点Aまでの幅で描いた円の交点が対称な点です。そこまでできれば、あとは先に示した平行線の作図でDEまで作図できますね。
もうひとつ別解というか解答例として右側を挙げておきました。こちらは図形的な発想なのですが、三角形ABCを線分BCについて対称に描き、さらにそれを左右反転させた三角形も描けば、それらの頂点Aを通る線分が答えとなる、というものです。この他にも何通りかあると思いますので、時間があったら考えてみてください。一つの問題を深く掘り下げるという行為も非常に有効な学習方法ですよ。
続いて問2です。

証明問題ですね。等しい角に印を付けていけば、それほど悩むことなく解答を書けるのではないでしょうか。角の表記の仕方など解答を参考にして下さいね。角BAFは角BADと書いても同じ場所を表しますが、証明としてキレイにまとめるなら角BAFと書くべきですよね。証明問題では、このように先を見越して整理して書くことが大事です。行き当たりばったりで、とりあえず等しい角を書いてから考えるというのは、あまりよくありません。(どうしてもわからなくて、部分点狙いで書く場合は除く)
最後に問3です。

解答の一行目。これが実はこの問題の肝かも知れないです。「弦の垂直二等分線は円の中心を通る」これは中1で習う基本事項です。これをこの文のまま覚えているだけでは気付かないかも知れませんが、「弦の垂直二等分線は円の中心を通る」⇒「弦の垂直二等分線は直径となる」⇒「直径が弦の中点を通るなら、直径と弦は垂直である」と発展させて理解してください。この垂直が見抜ければ前半はOK。次は面積比をどう扱うかですね。三角形ABCと三角形ADEの高さの比は1:2になっていることが見抜ければ、解答のようにすすめられると思います。三角形の面積を意識してもらうために1/2(2分の1)を両方に付けましたが、自分がただ計算して答えを出せばいいのなら、当然省略して大丈夫です。その辺は臨機応変に短い試験時間を有効に使ってください。
<総評>この問題はやはり作図でしょうか。直接、点Dや点Eの位置を作図で決めようとすると結構面倒です。頭を切り替えてBCについて点Aと対称な点を作図することで結果的に点D,Eを決めるという流れは、焦っているとなかなか気付かないかも知れないですね。あとは問3の垂直の見抜き方。知らなかった方はしっかりチェックしておいて下さい。