平成24年度都立高校入試問題(東京都教育委員会作成)第5問

空間図形の問題です。これも苦手な生徒が多いですね。まずは立体の見取り図をある程度キレイに書けるように練習するといいと思います。切り口などはよくあるパターンを覚えてしまうというのも手ですが、基本的にはキレイに見取り図が書けて辺や面の位置関係がしっかり読み取れる事が大事です。
それでは問1から見ていきましょう。

これは図2の展開図に頂点を書き込むことから始めます。図1を見ながら考えれば簡単ですよね。上下の三角形の頂点がそれぞれC,Fになるのがわかれば、あとは組み立てた時に重なる頂点も同じくC,Fになるので、それらも記入します。そうしてこの展開図を組み立てたらまた図1のような立体になるな、というのを頭の中でイメージするのです。こういうイメージを繰り返し行うことで空間図形に強くなっていきます。頂点がわかれば、あとは図1を見ながら定規で直線を引くだけです。
続いて問2です。

体積を求める問題なので底面積を計算する必要がありそうですよね。なのでまずは正三角形ABCの高さを求めておきました。2:1:√3を利用すればすぐに高さは求まります。また参考までに右上に「一辺の長さがaのときの正三角形の面積」の一般式を載せておきました。進学塾などでは教えているところも多いですが、学校の授業ではまず触れないですね。そもそもこの式はそこまで劇的に計算が速くなる式でもないので、余裕があれば覚えておいて損はない、というくらいのものです。
次にAP:PB=2:1で、ABの長さは6なので、AP=4、PB=2がわかります。では、実際に体積を求めていきましょう。この問題の場合、正三角柱を面CPQFで切断した手前側は必要ないので予め奥側の立体だけを考えた方が速そうですね。奥側の三角柱から上下2つの同じ形の三角すいを引いてあげれば答えになります。三角すいの体積の求め方大丈夫ですか?底面積×高さ×1/3(3分の1)ですね。
さて別解です。だいぶさっぱりしていてわかりづらいですね。これは対面授業で解説した方がやりやすいので、式だけ書いておきました。体積の問題とくに応用問題では、体積を比を使って求めていくという手法がよく使われるのですが、この問題ではそれほど差はないかも知れません。あえて比でいくとこうなるなという感じで書いておきました。手順としては三角柱APC-DQFを1とした時に、求める立体はどれくらいの割合なのかを考えます。その為にまず下側の除くべき三角すいの割合を考えると、元の三角柱と同じ底面積で「三角すいなので1/3」さらに「高さも半分なので1/2」つまり除くべき三角すいは全体の1/6(1/2×1/3)なんです。これが上下2つあるので2倍、それを全体の1から引くということで答案に書いたような式になるわけです。この求め方は文にして書くととても面倒そうですが、実際は計算の手間が少ないので速く答えが出せます。難関校を目指すなら是非身に付けておきたいテクニックです。
<総評>とりあえず平成24年度分の後半3問の解説が終わりました。今後は特に年度や問題の新旧に関わらず、気になった問題を取り上げていきたいと思っています。それではまた次回をお楽しみに。